目標 IETLS 8.0

 

IELTSを目標に学習することに決めました。

 

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実はこの半年あまりTOEFLに受験しようと思い、TOEFLに特化した勉強をしてきました。学問的なことを英語で学ぶのは楽しいですね。妄想の世界ですが疑似留学気分を味わえます(笑)。ただ、少し学習内容が学問的、というか教科的な内容に偏り過ぎているのではないかと感じるようになってきました。

 

TOEFLを受けようと思ったのは、今後英語力を伸ばすうえで目標がほしかったためですが、得られる内容に少し偏りがあるように思えてきました。Speakingは録音ですし、Writingも深く勉強すればするほど、試験的なにおいを感じるようになってきました。もちろん様々な知識を得ることは出来ましたが、あまり日々使う英語には活かせていないなという感じが強くなってきました。私が英語を使う理由は仕事及び日常の娯楽ですので、大学留学のためのTOEFLがあまり適していないのは分かってはいたのですが(笑)。

 

そこで、目標とする試験をIELTSに変更しようと思います。IELTSは日常的な会話から学問的なものまで幅広いトピックを取り扱っていて、僕自身が日々使う英語にもっとダイレクトに役に立つように思います。また、最近、イギリス英語にシフト気味であることも変更の理由です。僕は昔からF1(モータースポーツ)が好きでもう25年以上見ています。また、欧州サッカーも好きで、興味の関心は欧州の方が強い。アメリカ英語(的なもの)を使っているのは、ただ単に学校で学んだ英語がアメリカ英語だったからです。

 

ただ、個人的には、アメリカ英語かイギリス英語か?といったことを強調するのは好きではないです。どちらでも良いし、多少混ざってもOKだと思っています。昔ほど、この境目も厳密ではなくなってきたとも聞いています

 

以上より、IELTSを今後の目標とします。英検1級をIELTSに換算すると、7.0-8.0ということですが、響きが良いので8.0を目標にします。そして、受験は2019年4月にします。随分先だなって感じですね(笑)。ただ理由があります。今年10月に異動があるため、あまり時間を取れなそうだからです。というか、新部署の業務内容に真面目に取り組まなければなりません(笑)。ですので、来年春なら大丈夫だろう、という感じです。

 

それでも、日々の英語学習は継続しますので、定期的に情報を更新したいと思っています。また、ブログをもっと大々的にアップデートする計画も練っております。

 

一緒に頑張りましょう。

 

Thank you.

Ohmukun

英語学習は不要になるか

 

最近の翻訳・通訳機器の進歩は目覚ましいですね。単文レベルの自動翻訳はかなりのレベルまで到達しているようです。では、このテクノロジーの進化によって英語の勉強は不要になるのでしょうか。色々な意見があると思いますが、僕個人の今の結論としては、

 

 

決して不要にはならない、それどころかますます重要になる。

 

 

というものです。

 

 

プログラミングなどの知識には詳しくないのですが、どうやらディープラーニングという技術により、機械翻訳の能力は劇的に向上しているようです。確かにGoogleなどの自動翻訳の精度は高くなっているようですね。僕はドイツの顧客とやり取りを多くしているので、よくドイツ語のマニュアルを手にすることがあります。そのマニュアルをGoogle翻訳で「ドイツ語→英語」に翻訳すると、専門用語を除けば大体意味の分かる英文を手にすることができます。「Google翻訳すごいなあ」となるわけです。もっとも、ドイツ語と英語の距離が近いことが高精度で翻訳できる一番の理由で、「日本語⇔ドイツ語」で翻訳ボタンを押すとほぼ100%意味不明ですが(笑)。

 

 

日々仕事で英語を使っていて思うのは、やはり、直接、自分の言葉で英語を話し、相手と直接のコミュニケーションをとることは非常に大切だということです。お互いが自分の言葉で英語を話し、言いたいことを伝えあう、これが非常に大事。これを通じて相手との距離を縮めることが出来ますし、細かいニュアンスを含め、お互いのことを本当の意味で分かりあうことが出来るようになります。多少文法を間違えたり、不適切な単語や構文を使ってしまっても、それで会話が破たんすることはほぼありません。これが機械翻訳だと相手は怪訝な顔をするかもしれませんが、自分の言葉で会話をしていれば、相手の表情やこれまでのやりとりから、大きな問題になることはほぼないです。やはり英語はコミュニケーションの道具だということですね。海外の方が訪問された際、食事や飲み会に行くことがありますが、ここでの会話はビジネスを円滑に進める上で非常によい機会となります。このような場で、通訳機械を通してコミュニケーションを取り、相手との距離を縮める、というのは想像が出来ません。自分の言葉で英語を話し、直接語り合う、これが重要であり、絶対条件だと思います。

 

 

また、日々のビジネスを通じて思うのですが、諸外国(ヨーロッパやアジア諸国)の方々は、概して、英語で簡単なやりとりをする能力に長けている気がします。確かに母国語なまりはありますが、それでも会話のポイントは心得ているようで、それほど高度の単語や文法は使わなくても、英語で十分な意思疎通を図る能力のある方が非常に多いように感じます。もちろん、欧州の方々は英語との言語的距離が近く、習得しやすいというのもあると思いますが、アジア諸国、特に東南アジア諸国の方々も、非常に上手な英語を使う方が多く、会話に苦手意識を持っている方は少ないように感じます。このような中で、日本人のみが英語での会話に苦手意識を持ち、通訳の機械片手にコミュニケーションをとるようでは、相手と十分に深い理解に達することは出来ないでしょう。ものすごく上手い流暢な英語が必要だと言っているわけではありません。英語で直接相手とコミュニケーションをとれること、これが非常に重要だと感じています。

 

 

また、若い人たちは、これから海外で勉強するチャンスが十分にあると思いますが、英語が出来なければそのチャンスを逃してしまうことになるでしょう。高等教育や研究の現場では、翻訳機・通訳機などに頼っているようでは話にならないでしょう。良くも悪くも、英語が出来ることで、本当に様々な情報を瞬時に獲得することが出来ます。それらが翻訳されるのを待っていたり、翻訳機に頼っているようでは世の流れから徐々に遅れることになり、どこかの時点でチャンスを逃したことに気が付くことになるかもしれません。翻訳機の訳文は間違っているかもしれませんしね

 

 

英語力は、一部では、機械が代替してくれるので英語の学習は不要になる、なんて意見もありますが、実際にはその真逆と思います。英語を、実際にコミュニケーションの道具として使いこなせる人と、そうでない人の格差は今以上に広がっていく、というのがこれからの社会ではないでしょうか。相応の英語力を出来るだけ早く獲得し、英語で何かを学び、英語力+αのスキルを身につける、これがこれからの時代に必須の流れとなるのではないでしょうか。

 

 

蛇足ながら最後に。

 

日本人は本当に英語に対しての苦手意識がすごいですよね。そして、学校の英語教育、ひいては入試英語が悪いから、ということで、英語4技能化による入試制度の導入が近づいています。ですが、どうなのでしょうかね?日々の英語学習の中で、リスニングやスピーキングの比重を大きくするのは大事だと思います。ただ、僕はいわゆる「訳読のみ」の学校教育で育って来ました。それでも、英検1級を獲得し、日々のビジネスで英語でやり取りをすることが出来るようになりました。また、TIME誌などもそれなりに読めるようになりました。今までの自分の英語学習で何が重要だったか。振り返ってみると「文法」をきちんと学習したことだったと思います。僕は高校1年の春に、徹底的に文法を自習しました。チャート式というテキストを学校の進度を無視して、徹底的にやり込みました。そして、例文を音読しまくりました。その結果が、後にリスニング、スピーキングの学習を行うための屈強な土台になってくれたと思っています。英語4技能化時代を迎え、学校の英語の授業がどう変わっていくのか分かりませんが、うわべだけの会話練習を増やすだけでなく、きちんと文法の習得にも時間を掛けてくれれば良いと切に願っています。僕のいう文法とは、決して4択問題のことではありませんよ(笑)。きちんとした基礎が身につく英語の授業、そして個々人の学校外での圧倒的な努力、この2点がキーポイントだと思います。学校内だけの英語教育に過度に期待し、学校外での個々人の努力を促すことがなければ、10年後の日本人の英語力も相変わらず伸びることがなく、そしてまた「英語教育改革を」と叫んでいるかもしれませんね

 

 

Thank you.

Ohmu-kun

スピーキング力を伸ばす

 

スピーキング能力はどのようにすれば向上するのか。

 

これは日本人英語話者にとっては永遠のテーマではないでしょうか。

 

この1カ月間、第二言語習得(SLA, Second Language Acquisition)の本を集中的に読み、次の疑問への理論的なヒントを探してみました。

 

・どうのようにすれば英語を話せるようになるのか?

・その効果的な練習方法とは?

・どのようにすれば英検1級レベルを超え、その上を目指せるか?

 

今回、読んだSLA関係本は次のものです。

 

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 ちなみに、これらの本はだいぶ前に買った本で、今回新たに買ったものではありません。過去に読んだときよりもずっとレベルが上がった今(と個人的に思っている(笑))、当時とは違う読み方が出来るのではないかと思い、様々な情報を吸収するべく、改めて集中的に読みました。

 

これらの内容と自分の経験を踏まえ、スピーキング力を身につける方法、そして、向上のための方法を考えていきたいと思います。

 

0) まずは基礎となる文法と語彙を覚える

 

自分の思い描くレベルで英語を話せるようになりたい、この目標を達成するためにまず行わなければならないことは、文法と語彙の習得です。これは基礎中の基礎ですね。ただ、文法の学習を終え、頑張って色々な文法項目を覚えても、それだけでは英語を話せるようになりません。基礎的な文法と語彙をおさえた上でアウトプットの練習が必須となります。

 

文法に明示的に頭で理解して覚えることができれば、英語を発話する上で①正しい英語を話そうと努めることが出来ます。そして②自分の間違いに気づくことが出来るようになります。これが非常に大事です。

 

実際、自分で英文を発した直後に「あ、今文法間違った」と気づいたことのある人も多いのではないでしょうか。この「気づき」が使える文法能力を育てる上で非常に大切です。

*SLAでは、文法の習得について実に様々な見解があります。どのように習得されるのか、各文法項目を暗記的に覚えても習得されないのではないか、などなど。非常に難しく、興味深い分野ですね。

 

1) 大量のインプットが必要

 

これは有名な話ですね。大量の英語のインプットがベースとなり適切なアウトプットにつながります。インプットが不十分な状態で会話の練習をすることは難しいですよね。インプット不足な状態では、和文直訳的な英文が多くなり、また、発した英文が適切かどうかの判断も出来ません。良質な英文を、リスニングとリーディングの両方から大量に吸収することが必須です。但し、これも有名な話ですが、理解可能なもの、全体のうち分からない部分が多くないもの、をインプットすることが大事です。難しすぎるもの、意味不明なものではインプットも何もないですよね。少しだけ歯ごたえのあるものから初めて、徐々にステップアップする、これが大事です。毎日一定量の英文・英語音源に触れる、これが大切です。特に、中級から上級へステップアップするためには、自分が考える以上に大量の英文をインプットすることが必須となります。

 

大量のインプットの方法は人それぞれだと思います。たくさんの本を読むことでインプットするタイプの人、たくさんの英語を聴くことでインプットするタイプの人、あるいはその両方をバランスよく行う人。どれでも良いと思います。自分に合う方法で大量のインプットに励みましょう。 

 

2) 学習時間におけるインプットとアウトプットの割合は?

 

これは色々な意見があるようです。でも、これに絶対的な正解はないですよね。その時、自分がどの能力を向上させたいかにもよります。ただ、いわゆる典型的な(?)日本人の場合、かなり意図的にアウトプットの練習を課さないと、学習のほぼ全部がインプットになりかねません(笑)。また、比較的若い学習者の中には、十分な基礎を築く前にスピーキングの練習ばかりする、というケースも結構あるようです。ある度英語力がある場合(英検準1級とかTOEIC800点以上)であれば、集中的にアウトプットの練習を行う時期を設ける、あるいは定期的に設ける必要があると思います。ただ、そのような集中期間を除いた場合、英語学習はやはりインプットをメインとし、アウトプットは全体の学習量の2~3割程度とすべきです。良質な、かつ自分に適した英語を出来る限り多く吸収する、これが日々の英語学習のベースとなるべきです。

 

 3) スピーキング向上のために具体的にどう学習するか?

 

スピーキングの練習と言えば、瞬間英作文が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。瞬間英作文は英語の型(語順)と文法、つまり英語の文の構造とはどんなものかを体にしみ込ませるのに向いていると思います。初級レベルで、自分の英文を作り出すことが全く出来ない、あるいは出来ても文法的にかなり怪しい文しか作れない、といったレベルの人は瞬間英作文を集中的に行うことで、英語の型、正しい英語の語の並びを頭に叩き込むことが出来ると思います。

 

瞬間英作文については過去に記事を書いていますので参考にしてください。

ohmukuneigo.hatenablog.com

 

 

では、瞬間英作文はどのように行えばよいか?たいていの場合、テキストの左に和文、右側に英文が載っています。和文を見て瞬間的に英語に直す、ですね。色々な人たちが解説されている通りですが、過去の自分の失敗を踏まえ、個人的に強調したい点は次の通りです。

 

 

①最初は音声をきちんと聞くこと

 

発音を体系的に学んだことが無い方は、「英語耳(松澤喜好 (著))」などでしっかり練習しておきましょう。ある程度のレベルになると気付くことが多いですが、発音が悪いとコミュニケーションの大きな障害となります。また、発音が悪いとリスニングとスピーキングのレベルがある程度以上に向上しません。英会話学校などでは、生徒のつたない発音でもしっかり聞き取って、Good などと言ってくれますが、ビジネスの現場などでは、発音がまずいと相手にしてもらえない場合もあります。 

英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる

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②発話時は「誰かに伝えている」というイメージを大事にする

 

ひとつの英文をある程度スムーズに言えるようなった後は、誰かにその英文を伝えているというイメージをもって発話するようにします。先にも述べましたが、アウトプットは自分が伝えたい内容でなければ習得されません練習用の英文であっても自分の言葉で話しているイメージを持つことが重要となります。では、どのようにすれば例文を自分自身のこととして少しでも実感できるようになるか。瞬間英作文の例文は、次のようにいくつかパターンに分けることが出来ると思います。

 

1) 自分が実際に使うかもしれない英文

 

和文: メニューを見せてもらえますか?

英文: Could I see the menu, please?

 

自分が使う場面を比較的イメージしやすいですね。実際に自分がレストランにいることをイメージして発話することが大事です。

 

2) 英語の型・文法の習得が大事な英文

 

和文: 父は私に時計をくれた。

英文: My father gave me a watch.

 

これは完全に英語の型を覚えるための練習素材ですね。この例文を実際にそのまま使うケースはあまりないでしょう。ですが、giveの後ろは「(人)に(もの)を」という語順になるということを覚えるのは非常に大切です。例文ごとにキーとなるポイントをきちんとふまえた上で練習をしましょう。

 

3) 使えそうな表現を含む英文

 

和文: 彼女が嘘をついたので腹がたった。

英文: I was angry because she lied.

 

日常でも使いそうな例文ですね。何回か発話して、つっかえずに言えるようになった後は、「自分の場合だったら」に置き換えて発話をしてみましょう。例えば、「彼女」ではイメージがわきにくいので、身近な人物に置き換えてしまいましょう。友達にリカという子がいれば、

 

I was angry because Rika lied.

 

のようにしたほうがイメージを持ちやすいですね。単語レベルに限らず、「自分だったら」という場面を具体的に想定して、「どんどん自分だったら」の例文に変えて発話の練習をしていきましょう。

 

4) 一言二言加えてみる

 

和文: 昨日は疲れていた。

英文: I was tired yesterday.

 

自分が実際にその状況にあることをイメージして発話した上で、この後に、1~2文を適当に付け加えます。例えば次のような感じです。

 

I was tired yesterday. I had a lot of things to do.

 

とか

 

I was tired yesterday, but I didn’t sleep well last night. I’m really sleepy now.

 

みたいな感じです。

 

自分の思うままに付け加えてみましょう。「自分だったら」というイメージがしやすくなると思います。

 

大事なのは、英文を発話する場合、自分の話している内容が頭の中でイメージ出来ている必要がある、ということです。瞬間英作文では、練習を行うときに、自分の世界に入りこんで、この部分を特に意識しなくても上手くやることが出来る人がいます。このような人たちは瞬間英作文を通してどんどん話せるようになっていきます。その一方、和文をただ直訳的に英訳し、発話時にその英文のイメージを描くことが出来ず、機械作業的に「和文→英文」の置き換えをしている人たちは、残念ながら瞬間英作文で効果を得ることは出来ません。発話しているときにイメージが伴っているか、これがとても大切です。

 

ただ、それでも、瞬間英作文では次のような問題点があると思います。

 

・日本語が介在することから流暢性が阻害される可能性

和文直訳的な英文の発話につながる

・まとまりのある複数の英文を話す練習が出来ない

 

また、型や文法の習得だけであれば、音読を繰り返す「只管朗読」のほうが良いかもしれません。僕の過去の学習を振り返ると、瞬間英作文よりも音読を繰り返したことのほうが効果的だったような気もしています。音読を繰り返し、暗唱レベルまで持っていくことのできた英文は、実際の会話で上手く使えていると感じています。ですので、個人的には、瞬間英作文が絶対という立場ではありません。

*只管朗読とは、英語の達人であった國弘正雄氏が提唱していた方法で、英文をひたすら音読する(最低でも100回以上)ことで英語を学習するというものです。

*瞬間英作文と音読、どちらが最適かという問題の明確な答えは出ないでしょうね。個人差によるところも大きいと思います。でも、これについては今後も調べていきたいと思っています。SLAの理論、自分の過去の経験、知人の経験、などを基にまとめたうえで、近いうちに記事にしたいと思います。特に、音読が今までの自分の英語力の向上にどう役立ってきたかについて一度徹底的に振り返り、纏める予定です。

 

國弘流英語の話しかた

國弘流英語の話しかた

 

  

 

中級から上級レベルを目指す上では、次に述べるような練習を大量に繰り返す必要があると思っています。それは、一人Q&A、②独り言、③15/45 Exercise、④オンライン英会話、⑤暗唱、だと思っています。

 

① 一人Q&A

 

これは、英語の質問を英語で返す、という練習です。英語の質問がたくさん載った本が何冊か販売されています。その中で僕が使ったのは「英語でスラスラ話すための自分事典(吉富昇(著))」です。 

英語でスラスラ話すための自分事典

英語でスラスラ話すための自分事典

 

 

この本では、英語の質問が最初から最後まで続きます。基本的なことを問う質問文から、少し考えなければ答えられない質問文まで様々です。

 

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これをCDの音声(質問文)を聞きながら、どんどん回答していきます。このとき、本の模範解答は1文ですが、2から3文で回答するようにします。言いたいけど言えない、という日本語の表現はウェブで調べて覚えてしまいましょう

 

一通り、本を最後まで終えた後は、Fast Speedの音声がありますので、本の最初から最後までを何回か繰り返します。そうすることで、自分のことについて英語で一通り話せるようになると思います。個人的には非常に良い本だと思っています。ただ、模範解答の例が少ないのが残念な点でしょうか。ただ、本を手にした人たちがどのような回答をするか考え、それをすべて掲載することは不可能ですのでしょうがないのかもしれません。

 

 

② 独り言

 

これは、そのままの意味です。空いた時間でその時に思ったことをぶつぶつつぶやきます。そして、言えない表現があれば調べて自分のものにしてしまいましょう。実際に声に出して言えないような状況でも、頭の中で英語にするクセを付けるといいと思います。脳内で英文を作るだけでも、アウトプットのリハーサルになると言われています

 

 

③ 15/45 Exercise

 

ある英語の例題に対して、15秒程度(TOEFLのための練習でなければ正確に測る必要はありません)頭で何を話すかを考え、そして45秒程度の英語で話す、という練習です。この練習により、まとまった英文を話すことが出来るようになります。また、流暢性の向上を目指す非常に良い練習となります。個人的には一番好きな練習方法で、毎日の日課にしています。

  

TOEFLのスピーキングセクションを利用して学習するのが良いと思いますが、僕はTOEFLのライティングセクションの問題を使って練習をしています。例えば次のような問題を読んで、15秒考えて、45秒程度話します。

 

What is a very important skill a person should learn in order to be successful in the world today?

 

Some people prefer to work for a large company. Others prefer to work for a small company. Which would you prefer?

 

15秒考えて、というのが基本ですが、質問文を読んだら何も考えずに話し始めるのもアリです。やり方は練習を重ねるうえでどんどん自分流にアレンジすればよいと思います。また、話すときは、3回程度、続けて話してみるのがお勧めです(45秒程度x3)。面白いくらい、毎回違った発話になると思います。そして、回数を重ねたほうが流暢性が増していることに気づくと思います。話した英文はICレコーダーに録音して聞くと効果が上がります、自分の英語を客観的に聞いて反省出来るのでおすすめです。

そして、「言いたいけど言えない」という日本語の表現はウェブで調べます。そしてその調べた表現を用いて、もう一度必ず練習をしましょう。調べた表現を自分で実際に使うことで、その表現を自分のものにすることが出来ます(これ、非常に大切です)。

 

 

④オンライン英会話などの実際の会話

 

実際に英語を話せる人を相手に、英語を話してみる機会をもつことは必須です英語で自分が伝えたい内容をきちんと話せるようになるためには、自分の思ったこと、伝えたい内容を、実際の会話の場で話そうと試みることを欠くことは出来ません。そして、そこからフィードバックを得ることが理想的です。今は、英語の話相手は簡単に見つかる時代です。オンライン英会話やSNSなどですぐに相手を見つけることが出来ます。これらを利用しない手はありません(僕が大学生の時はこのようなものはありませんでした。今の若い人がうらやましいです)。

 

ただ、このための時間を見つけるのが大変な場合もあります。さらに、英語のレベルがあまり高くないうちにオンライン英会話でフリートークなどをたくさん行っても、同じパターンの構文を使いまわすことに終始してしまったり、正しくない構文や文法ばかりを使うことで、不正確な英語の発話グセがついてしまうかもしれません。実際にオンライン英会話等で話す訓練に取り組む前には、独力での訓練を十分に積むことが大切です。ある程度英文を口頭で作れるようになった後に、積極的に英語を話す場を持てば、会話→フィードバック→レベル向上、の好循環が生まれると思います

*フィードバックとは、相手からもらうものだけでなく、自分が持っている明示的知識(知っている文法知識など)から、実際に話した直後に「あ、今間違って話したな」と気づくことも含んでいます。

 

 

 ⑤ 暗唱

 

これは、絶対に必要という練習ではないと思いますが、英検1級の2次を受ける方で、スピーキングは大の苦手、という方には大事な練習だと思います。僕個人、英語を話すのは非常に苦手でした。英検1級も1次試験は自信があったのですが、2次を受けるのが嫌でしばらく受験から遠ざかっていた時期もありました(笑)。もしこのような方がいれば 初めの練習・訓練として、自分で作ったスピーチを少なくとも10本程度、完全に暗唱できるまで音読しつくすことをお勧めします。暗唱をすることで、まとまった分量の英語を話すことに慣れることが出来ます。この「慣れ」は英語を話す機会の少ない学習者には非常に大切です。僕の場合、20本程度のスピーチを暗唱できるところまで持っていきました。そして、暗唱 → 一人Q&A(一人でスピーチをし、質問を想定して勝手に回答する)、を何度も行うことで2次試験を突破できました。

 

また、いわゆる名文を覚えるのは教養という意味で面白いかもしれません。僕はやったことはないのですが、大統領演説とか、スティーブ・ジョブズのスタフォード大学での卒業スピーチなどを暗唱することで、色々なことが吸収出来るのではないかと思います。

 

以上、スピーキングの練習に取り組む場合の心構えと、いくつかの練習方法を自分なりに解説してみました。今後は、各々の内容につきもっと深いところまで説明をしていきたいと思います。また、音読についてはぜひj近いうちに思うところを綴りたいと思っています。

また、この記事は現時点での見解を思うままに綴ったもので、自分で読み返しても、少々雑なところや甘いところが正直多々あります。時機をみてリライトしたものを新記事として掲載する予定です。 

 

Thank you.

Ohmukun

シャドーイングと音読 - リスニング能力を伸ばす-

 

リスニング。

 

多くの日本人にとって、リスニングは非常に苦しむものですよね。

どのようにすればリスニング能力は向上するでしょうか。

 

シャドーイングと音読

 

現在の英語教育の場では、どちらも非常にポピュラーなものになったと思います。

 

僕が高校生の時は、シャドーイングなんて言葉は全く知りませんでしたし、教科書の英文の音読はしていましたが、今のような「音読が大事」ということを教わった上で音読していたわけではなく、ただ、個人的に「英語を話すのが好きだから」音読していただけでした。

 

今から振り返ると信じられないかもしれませんが、20年近く前の英語の授業(公立)では、ただひたすら英文解釈、英文和訳でした。学校の授業で英語のCD音声を聞くことはほぼ無く、受験でも、一部の英文科を除いて、リスニングの試験はありませんでした。

 

そういうわけで、僕は学校英語教育の被害者の一人です(笑)。

 

さて、シャドーイングと音読。これらの違いはざっくりいうと次のようになると思います。

 

シャドーイング = 音を聞いて音声化

音読 = 文字を見て音声化

 

いずれも英語の知識を自動化することが目的ですが、「自動化」とはなんでしょう。ざっくりいうと、

 

語彙や文法の選択、その他の処理が、

苦労することなく、実行できるようになること。

 

といった感じにまとめられると思います。

 

私が言うまでもなく、シャドーイングは非常に良い練習方法です。シャドーイングを英語学習のメインに添えることで、リスニング力の大きな向上を期待できると思います。英文スクリプトを徹底的に精読した後は、音声のある場合は、納得のいくまでシャドーイングを繰り返す。これに尽きます。

 

シャドーイングを始めて、それに慣れてくると様々なメリットが感じることが出来ます。その中でも一番大きなものは音声の自動化が促されることです。シャドーイングを行うことで、英語の音を英語のまま吸収できるようになります。そうなると、音を発することが容易になり、頭の中での英語を処理する際の負担が減ります。その結果、音声を発する際にプラスアルファのことを行う余裕が生まれます。音声を発すると同時に、意味を把握したり、文構造を頭に刷り込むことが出来るようになりますそして、英文中の単語や熟語を、覚えようと意識せずとも、自然と頭に刷り込むことも出来ます。

 

では、英語のテキストを学習する際、どのような学習の仕方がよいでしょうか。次のやり方が一つのオプションになると思います。

 

1) 英文を数回聞き、意味の把握に努める。

 

2) 試しに1回シャドーイングをしてみる。

 → 分からない個所が把握できる。

 テキストはまだ見ないようにして、

 聞き取れない個所は何回も聞いてみる。。

 

3) 英文を見ながらリスニングして、

 文全体の意味を正確に把握する。

  

4) 英語音声と同時にテキストを見ながら、

 数回発声してみる。

 この段階で単語の発音やイントネーションを

 正確に理解する。

 

5) 納得のいくまでシャドーイングをする。

 

シャドーイングを行う意味をきちんと踏まえながら行うことが大切です。なぜシャドーイングをするのかです。次の2つのいずれかを必ず意識しましょう。

 

1) とにかく英文を忠実に再現出来るよう努力する

→ 英文音声をきちんとコピーできているかを確認。

 

2) 意味を意識しながら英文を追いかける

→ 「文章の意味」をイメージでとらえるよう

  に努力する。

→ 日本語を完全に排除するのは難しいですが、

  出来るだけ日本語に置き換えないようする。

→ これが完全に出来たと思える英文の表現は、

  実際の会話で使える表現として、

  脳内にストックされます。

 

ただ何となく音声を発しても、得られる効果は薄いものになってしまいます。

 

ャドーイングを繰り返した後、再度、英語音声を聞いて、頭の中で日本語に訳すことなく、英文の意味をイメージできるようになれば完成と言えるでしょう。

 

では、音読はどうでしょうか。

 

音読は、自分が会話に使いたい文章や表現を、自分のペースで繰り返し発話することで、自分の使える英語として頭にストックしていく感じだと思います。ですので、音読は会話のための練習としての要素が強いと思います。

 

本を読んでいて気に入った表現や、自分で使ってみたい表現を、自分の口で発話し、それを何度も繰り返すことで、その表現を頭に刷り込んでいく感じでしょうか。

 

シャドーイングに使った文章の中で、気に入った表現などを音読して頭に落とし込んでいくのは良いトレーニングになると思います。

 

リスニング力の向上を目的とする場合、シャドーイングをすれば、別途、音読の練習の時間を設ける必要はないと思います ただ、リスニング素材の英語音声スピードが非常に速い場合、シャドーイングが(私の場合)出来ないことが多々あります。そのような場合は、自分なりに出来るだけ早いスピードで何度か音読を行った後に、再度、英語音声を聞くと、その音声の処理速度が上がります。このようなケースでは、シャドーイングより、音読がベターです。

 

なお、シャドーイングを本当に何度も行い、英文が自然と頭に刷り込まれた場合は、シャドーイングもスピーキング力の向上に役立つことは間違いありません。スピーキング能力とは総合的な学習の結果ですので、シャドーイングも当然スピーキング力の向上に役に立ちます。ただ、スピーキング能力の向上という観点からいえば、シャドーイングだけをひたすら行ってもダメで意識的なアウトプットの練習が必須となることには注意が必要と思います。

 

 

Thank you.

Ohmukun

 

*この記事は以下の書籍を参考にしています。

1) 「シャドーイング・音読と英語習得の科学」

門田修平 著

2) 「英語学習論 スピーキングと総合力」

青谷正妥 著

3) 「外国語学習の科学 -第二言語習得とは何か-」

白井 恭弘 著

 

ビジネスメールでみた表現

僕が日々取り扱う顧客からのメールより、

 

これは自分でも使えそう、

自分も使いたい、

おもしろい、

 

と思った表現を備忘のためにまとめたいと思います。

 

まずは米・顧客からの一文で面白いと思った表現。

 

1) Much about President Donald Trump’s policies are yet shrouded in mystery.

 

be yet shrouded in mystery: まだ謎に包まれている

 

といった感じでしょうか。

 

次に、自分が使えそうで上手く使えない表現をまとめてみます。

まずは米国の顧客からのものです。

 

2)「料金が発生するなら」 

If there is a charge for this

 

There is を使うという発想が難しく感じます。

自分なら、「料金」を主語にして、

「発生する」は動詞でなんだ?となるかもしれません。

 

3)「以下のメールのやりとりから思い出せると思いますが」

as you may recall the string of emails below

 

the string of emails はなかなか使えないですよね。

 

4) Oops! It must have been a Monday Morning Syndrome.

 

週明けの月曜日に、

客先に簡単なミスを指摘した後に届いたメール。

Monday morning syndrome が面白いですね。

 

5) 「PO(注文書)を確認して、すぐに出荷を教えてください。大至急。」

Please confirm PO and soonest delivery date – super RUSH.

 

Super RUSH と言われるとすぐにやってあげなきゃ、って感じですよね。

 

6)「すぐにこれをやれますよ。」

I can have this done quickly.

 

こういう have + O + pp はなかなか思い浮かびません(笑)

 

7) 「遅くなって申し訳ない、本件についての記憶を

呼び戻す必要があったもので。」

Sorry for the delay but had to refresh my memory

on some of the cases.

 

refresh my memory

これは結構使えるようになりました

 

8) 「それは(変更しないで)そのままにしておきます。」

We will leave things as they are.

 

「そのままに」の as they are

頭では分かっているのですが、いつも一瞬考えてしまう表現です。

 

9)「リクエストが不明瞭で申し訳ない。」

Sorry I wasn’t more clear on my request.

 

こういう簡単な単語も上手く使いこなせていないことを

思い知らされます…

 

10) I would like to get your feedback as soon as possible

so I can speak with confidence that we know what we are doing.

 

和訳するのは少し難しいですね。

「出来るだけ早くフィードバックがほしい。」

「そうすれば、自信を持って話せます。」

「当方が何を行っているかを知っていると。」

 

つまり、自分たちが間違った方向に進んでいないことに対し、

確信を持つために、すぐにフィードバックがほしい、

ということですね。

with confidenceは日本人的発想から離れていて、

なかなか使えないと感じます。

 

11) 「下のメールのフォローとして。」

As a follow up to the below email.

 

follow up を名詞で使うのもありですね、

 

次は英国の顧客のメールの一文

 

12) 「今回の問い合わせが最近送ったものと

重複してたら申し訳ない。」

Apologies if this duplicates a recent enquiry.

 

「重複していたら」というときに、

私はいつもduplicateを名詞で使っていました。

This is a duplicate of … みたいに。

でも、動詞で使ったほうがすっきりすると勝手に感心しました(笑)

 

次は豪からのメールより

 

13) That was very remiss of me to not include James.

 

相手がCCにJames(仮名)を入れ忘れていることを

教えてあげた後、客先から来たメールの一文です。

このときはじめてremissという単語を知りました(笑)

remiss = 不注意な、怠慢な、という形容詞です。

 

Remiss of me は何か受験英語を思い出します。

人の性格を表す形容詞の時はofだよ、みたいな。

 

でも、私が学生だったときは、

not はtoと動詞の原形の間に置くのはご法度と習いました。

分離不定詞とやらです。

ただ、実際には非常に多く見かけますね。

 

14) Sorry. I have given the invoice to Lisa to resolve.

Hopefully, this will be all squared away soon.

 

顧客が運送料金 freight chargeの支払いを忘れていたことを

指摘したときに返信として届いたメールです。

 

「すみません。Lisa(仮名)に請求書を渡して

  支払いをするように言いました。」

「すぐにsquare awayされると思いますので。」

 

この文章の言わんとすることは何となく分かりましたが、

Square awayが何のことだか確信できませんでした。

Oxford Dictionaryで調べると、

Square = balance (an account)

とそのまま(笑)の意味が載っていました。

 

 

以上です。

 

 

もし少しでも参考になればうれしい限りです。

 

Thank you.

Ohmukun

瞬間英作文でどのレベルまで到達できるか?

 

瞬間英作文、流行ってますね。

 

ただ、個人的にはその効果を絶対視することには疑問を持っています。瞬間英作文は英文の型を身に着けるためには良い練習方法ですが、「瞬間英作文で英語がペラペラに」というのには少し違和感を持っています。

 

瞬間英作文は初級から中級レベルでは間違いなく有用だと思います。そのレベルでは、日本語の介在なしに英語を発するのは難しいので、英語を発話するキューとして、日本語の文をみて、それを英語に訳して発話する練習は役に立つと思います。ただ、中級者以上、例えば英検準1級以上の人たちにとっても、瞬間英作文は適切な練習方法なのでしょうか。私は他の練習方法のほうが良いのではないかと思っています。

 

なぜか。それは、中級から上級を目指す場合、

 

日本語の介在を出来るだけ無くす必要がある

 

と考えるからです。

 

瞬間英作文では、いつまでたっても、日本語を翻訳して英語を話す、という習慣が消えません。翻訳癖は、どうしても発話スピードを遅くしてしまいますし、日本語を直訳したような英文が多くなってしまいます。直訳調の英語を治すには、良質な英文を大量にインプットするしかないと思っていますが、瞬間英作文に軸を置きすぎると、いつまでも直訳調から抜け出せない気がしています。ある程度英語が分かってきた段階では、意識的に日本語の介在を減らす発話練習に切り替える必要があると思います。

 

また、翻訳しながらの英会話は非常に疲れます。英語が今ほど得意でなかったときは、英語で長時間話すことは大変でした。時間が経つにつれ、徐々に英語がうまく出てこなくなることもよくありました。理由は「頭の中で高速で英訳して話していたため、時間の経過とともに頭が疲れた」からです。

 

以下、私の英検1級2次試験対策の時の経験を基に説明したいと思います。

 

私は残念ながら留学経験がありません。そんな私の目標は長いこと英検1級の取得でした。そして海外経験の少ない学習者によくあるパターンだと思いますが、2次試験に非常に苦しみました。そして、どうしたら話せるようになるのかをネットで調べまくりました。

 

 

色々なウェブサイトを調べた結果、

 

「瞬間英作文が良い」

 

と非常に多くのサイトでアピールされていて、しばらく瞬間英作文に集中しました。ですが、どうも思ったような効果を感じられませんでした。結局、2次試験は多くのスピーチを暗唱することで突破することが出来ましたが、その時、瞬間英作文の限界を考えるようになりました。

 

英検2次のときは、20本くらいのスピーチを作成し、何度も音読して、そのスピーチに対する試験官からの質問を推測し「1人Q&A」をしていました。

 

この時、暗唱の持つ効果を強く実感しました。

 

暗唱というと、

 

「暗記はだめ」

「応用力が付かない」

 

みたいな意見がネット上に数多くありました。ですが、暗唱するために何度も音読を繰り返すことで、日本語の介在を経ることなく、英文を話す良いクセが付いたと感じています。また、暗唱したスピーチが、自分で内容で作成した、自分の意見を述べているものであったことも非常に効果的であったと思います。

 

英検1級突破後、

 

青谷正妥著「英語学習論 スピーキングと総合力」

 

英語学習論: ―スピーキングと総合力―

英語学習論: ―スピーキングと総合力―

 

 

という本を読み、TOEFLの問題を利用した、15/45 Exerciseという練習を少しアレンジしたものを中心に練習を行ったところ、英語の発話スピードと流暢性の向上を実感しました。

 

15/45 Exerciseとは、英語で書かれたあるトピックに対して、話す内容を15秒間考えて、45秒で解答するというスピーキング練習です。例えば、

 

What is your favorite thing to do in your free time and why?

 

のような質問文(英文)に対し、15秒間で解答を考え、45秒間で英語で答える、というものです。この練習が効果的である理由として、

 

・日本語をほぼ介していない(日本語を目にしない)

・アウトプット時に、自分の言いたいことを何とか伝えようとする練習になる

・現在、自分が使用可能な文法・語彙で何とか伝えようとする練習になる

・まとまった英文をアウトプットする練習になる

 

などが挙げられます。

 

特に「自分が言いたいことを伝える練習になる」というのが大きいと考えています。英検2次の練習でも強く感じましたが、自分の意見、自分が伝えたい内容をアウトプットする練習をしなければ会話力は伸びない、と思っています。この本を読み終えた後、瞬間英作文の限界のようなものを何となく悟った気がしたのを覚えています。

*英語を発話する前に頭の中では日本語を使用していると思いますが、日本語の介在は練習を繰り返す過程で徐々に減らしていけるものです。ただ、練習の過程でそれを意識する必要があります。

 

以上のことから、ある程度のレベル(英検準1級程度)までは瞬間英作文を利用するのは良いと思います。

 

ですが、上級を目指すためには瞬間英作文を卒業し、

 

・スピーチ練習または暗唱

 (自分の言いたい内容のもの)

・15/45 Exercise

 

を中心に練習をし、時間が空けば独り言(実際に発話しない頭の中だけでの独り言を含む)、がベストな組み合わせだと今は考えています(実際にオンライン英会話等で話す練習は当然必要ですよ)。

 

「いや、瞬間英作文のやり方が悪いだけですよ」、という反論もあるかもしれませんね。また、初級レベルから「瞬間英作文」的なメソッドを用いずに、上級レベルに達する方法もあると思います。あと、私自身、相当量の瞬間英作文の練習をしてきました。その恩恵は十分に受けていますし、瞬間英作文そのものを否定しているわけでは決してありません。

 *通訳を目指すような場合はまた別の話となります。あくまでも英語使用者として上級を目指す上での話となります。

 

 

最後に、個人的な見解に基づくものですので、その点につきご理解をお願いします。

 

それでは。

 

Thank you.

 

Ohmukun

英語試験の4技能化

 

ついに大学入試の方針が定まったようです。

 

英語は「マーク」と「民間」必須に センター後継試験:朝日新聞デジタル

 

 

英語関係者は皆、さまざまな意見を持っているでしょうね。ネット上でもさまざまな見解が表明されています。ここで、現時点での個人的な見解を述べておきたいと思います。

 

① 4技能化の促進自体には賛成です。英語はそもそも「4技能」をある程度バランスよく使えることが必要です。学校の授業で、読解に過度に特化した授業を見直し、4技能のバランスを図った授業がより推進されるという意味であれば、賛成するに決まっています。

 

② 大学入試にスピーキングとライティングの試験を課すのはOKですが、それを外部試験に任せることには疑問しかありません。性急な導入は不要に感じます。

センター試験自体、まだまだ改善は可能ですし、大学入試センターにはCBTベースで、日本の受験生事情に適したスピーキング及びライティング試験を新たに開発し、センター試験の一部に組み込む能力はあるのではないでしょうか。なぜ、外部試験に最初から頼ろうとするのか?大人の事情を感じざるを得ません。

外部試験で相応の結果を出した生徒を優遇するのはよいと思います。例えば、英検準1級や、TOEFL70点などを獲得した生徒に英語の入試を免除するのは有りですよね。現在も一部大学で実施されています。ですが、全生徒に外部試験を課すのは何を考えているのかさっぱり分かりません。

 

③受験生の負担が大きすぎるように思います。受験生は在学中に数度、外部試験を受けなければなりません。これは時間的にも経済的にも大きな負担です。恐らく、外部試験の有力候補は英検になると思いますが、2度受ければ結構な費用が掛かります。もしTOEFLなら2回受ければ、5万円を超える出費となります。一般的な家庭には痛すぎます…

 

④各科目の勉強のバランスが英語に偏り過ぎてしまうのでは、という懸念もあります。

英語ばかり勉強して理数系の勉強時間が著しく減るとしたら、大きな損失となるでしょう。英語はもちろん大事なのですが、これからの時代を考えるなら、理数系の知識を徹底的に学ぶことのほうが大事ではないかと個人的には考えています。

 

⑤今回の制度変更は、難関大学を目指す生徒のみを対象として検討されているような印象を受けます。受験生全体の英語力を見れば、センター試験の平均点は110~120点程度。このレベルですと、英検なら準2級程度、TOEFLやIELTSには全く太刀打ちできない、といったレベルだと思います。やはり、全受験生に対し、大学共通テストと民間試験の両方で一律に判定する必要はありません。受験生のレベルはピンキリです。

従来通り、大学共通テストで英語の基礎レベルを測り、スピーキングやライティングをどう評価するかは各大学に委ねるべきです。私立大学であれば、各大学が各々のレベルに応じて問題を考えればよいですし、国立大学であれば、二次試験でスピーキングとライティングの試験を必須にすれば事足りるように思えます。

 

⑥そもそも論ですが、英語を使えるようになるかどうかは、「個人の努力」によるものです。文科省が言う英語の4技能化推進は、どうも日本の英語教育を語るうえでの悪い癖が出ているように感じます。つまり、

 

受験さえ変われば英語が出来るようになる

 

というやつです。

 

これは一部正しいと思いますが、それがすべてではないはずです。基本的に英語を使えるようになるかどうかは「個人の努力次第」と考えています。学校の英語の授業時間数だけで英語を流暢使えるようになるなんで絶対にありえませんそこをはき違えている嫌いもあります。また、当然ですが、すべての生徒が英語を使えるようになる必要もありません。

 

何度となく教育改革は行われてきていますが、常々感じるのは、国として、どういう教育を子どもたちに与えたいのかというコンセプトが、その時々の社会的な情勢によって惰性的に決まっている感じがします。国としての一貫した哲学を感じ取れません。 また、大学入試を通じて、時の文科省が定める学力観を必ず測定されなければならない、という悪習の連鎖を感じます。

 

大学入試は単なる通過点

 

大学入試の制度(制度改革)に子どもたちが振り回されることがないことを願ってやみません(まだ間に合います!)。

 

 

Thank you.

 

Ohmukun